肩甲骨をできるだけ前へせり出して腕のしなりを生み出す

少年野球のピッチャーでも優れた投球をする選手は腕のしなりが凄いですが、このしなりというのは肩関節の柔らかさだけでは生まれてきません。一般的には肩甲骨の可動域が大切と言われていますが、実は肩甲骨のみの動きでは腕のしなりは出てこないんですよ。体幹部と肩甲骨が連動してしなるというメカニズムなので肩甲胸郭関節のスライドがカギを握ります。

ピッチングスピードアッププログラム

もちろん普段のストレッチや練習のアップで行う肩甲骨の柔軟が無意味というわけじゃなくて、その柔軟性を利用しながら引っかかりが起こらないようにスムーズに連動させるという動きが求められます。

優れたピッチャーは肩甲骨に指が入ると言われていますが、それくらいこの部分が柔らかくなると腕はしなりやすくなります。

肩甲骨を脇側へスライドさせることがポイント

体幹と連動させるためには肩甲骨の自由度が高ければ高いほどいいのですが、そのひとつの目安となるのが0ポジションです。腕を前へ持ってきたときに肩甲骨が腕と連動して脇側へスライドするようになると体幹との連動性も高まります。

ナイスボールを投げるには腕をできるだけ前へもってきてリリースポイントをギリギリまで打者側へ置くことが必要です。そのシーンで肩甲骨がせり出せると腕のしなりというのが生まれてきますよ。

無理やり伸ばし過ぎるというのはもちろんダメですが、肩甲骨と閉じたり開いたりをバランスよく行い徐々に可動域を広げていくという努力を行うといいでしょう。