バッティングセンスのメカニズムとは何か!?

バッティングセンスのメカニズム

私がこの仕事を始めるきっかけとなった話。『あいつのバッティングにはセンスを感じないよ』グランドで指導者同士の会話を聞くことが多かったのですが、これが私の中で最も腑に落ちない言葉でもありました。イメージとして、体感としてはわかるのですが“それ”が何なのかはハッキリしなかったわけです。どんな選手でも上手くなるにはどうすればいいのか?そもそもセンスとは何か?才能とは関係あるのか?私が導き出した答えはズバリ「重心」というキーワード。

axislabの石川によるバッティング理論

バッティングセンスがある選手は共通してこの重心に対する意識がずば抜けて良いという事がわかりました。練習しているのに上手くならない人、才能の壁を感じる人など、なかなか思うように打てないで悩んでいる方に読んでいただけたら幸いです。

なぜ、バッティングの実力に差が出るのか?

同じチームで、同じ指導者に教わり、同じ練習メニューを毎日こなしていたのに、なぜたった1年足らずでこんなにも実力に差が出るのでしょうか?

私が研究し始めたきっかけも、じつはこの疑問からです。同時に指導者が『あいつにはバッティングのセンスを感じる』という抽象的な表現を多用する事にも不合理さと不可解さを感じていました。

入部当時は、ほぼ互角の動きをしていた○○君が、同じチームの指導者に教わり同じように練習をこなしてきた。いやむしろ我が子のほうが自主練習を多くしていたにも関わらず・・・この差は一体何なんだ!?


やはり打撃練習量のみでは敵わない!

努力すれば報われるといえど、現実はどんなにバットを振っても上手くならない選手は本当に上手くなりません。そこで私は下記のような簡単な式とグラフを考えました。

技術とセンスのバランス

ここからはわかりやすく架空の小学生をモデルにお話いたします。

野球センスがあるとはお世辞にも言えない努力家タイプの浩史君は緑です。
不真面目で練習もちょくちょく手を抜き、 自宅ではゲームばかり・・・だが、試合ではそこそこ結果を残す信彦が青です。

では、なぜ浩史君は信彦より下手くそなんでしょうか?
その理由を少しだけお話させてください。

元から打撃センスがあると・・・

練習をしなくても上手い選手の理由

確かに浩史君の技術は7ですからかなり高いですね。普段から指導者の言うことをしっかり聞いて練習しているのでしょう。ですが、センスが1しか無いのでこれだけの面積しかありません。

では「サボりの信彦」はどうでしょう(笑)浩史君とは対照的にセンスが7もありますね。そうです、もうお気づきの通り野球という試合で活躍できるのは、なんと練習を半分しか行っていない信彦君なんです。

“センスは才能で鍛えることはできない”と思い込んでいる野球の指導環境ではこんなにも理不尽なことが起こっているんです。

技術優位でセンス欠乏だと


さて、ここからが本題です。バッティングのセンスと呼ばれている能力とは一体何なのか?それは才能とは違うのか?私はこれまでの研究で2つの要素がセンスを決定していると考えています。以下、それらついて簡単に解説します。

重心感知能力

ほうきのバランスゲームはご存知ですか?ほうきが手元になければ何でも構いませんので、実際に行ってみてください。いかがでしたか?右へ左へゆらゆらと揺れますよね?

これが重心を体で感じるという感覚です。
これが上手い人は何時間でもピターッとコントロールできるんですよ。つまり、重心のズレを正確にコントロールできちゃうという人です。重心を体で正確に感じ取りコントロールできる…。

じつは、これが打撃センスの核の部分なんです。

しかし、ここで大きな問題があります。
バットは両手でしっかり握るということ!実際に握ってみてください。

どうですか?右へ左へとゆらゆら揺れますか?…揺れないんですよね。だから、重心(芯)を体で感じることができないんですよ。

打撃センスのある選手は両手で握っても、バランスゲームと同じように無意識に芯を正確に感じ取ってしまうんです。

芯で打つこと。これがヒットを打つ大前提になります。それにはバットの重心(芯)を体で正確に感じ取る能力を鍛えることが重要になるんですね。

身体の奥が柔らかい

そして2つ目が身体の奥が非常に柔らかいという能力です。野球で代表的なのはインナーマッスルですね。小筋群を運動に使える選手は少ない力で大きな力を生み出せます。

私がここでいう身体の奥とは肋骨と肩甲骨の間や肋骨と背骨のジョイント部分、もっと言えば肋骨の間の肋間筋です。1つ目の重心感知能力で、両手で握るとバットは安定してしまい”重心が途端に感じられなくなる”と説明しましたね。

  • 指先に乗せると不安定になり重心のズレが感じやすい結果、ズレを修正しようとする。
  • ギュッと握ると安定してしまい重心のズレが減り、ズレを修正しようとはしなくなる。

前者がリラックス、後者が力みです。

つまり、土台となる部分(ほうきの場合は手です)が固定的では重心を上手く感じられないということです。ここで考えて欲しいのは「人間の身体は手だけで運動するのか?」という点です。

そうです!いくら手をリラックスさせて不安定な状態を作っても土台となる肘が固定的では結局は安定してしまい、道具の重心は感じられないということです。同じように、肘、肩関節、肩甲骨、肋骨、背骨・・・・こういった土台となる身体の奥が非常に柔らかく使え、道具の重心と自分の重心を常に感じられる能力こそがバッティングセンスの2大要素の1つです。

センスを決定する2つの要素

バッティングのセンスは誰でも鍛えられる!

この2つの能力は後天的にトレーニングで鍛えることができます。
センスは先天的な才能ではなく、人より少しばかり重心を感じる能力が高く身体の奥までリラックスしているだけなんですよ。ですから、重心を身体で感じる訓練を行いつつ、同時に身体の奥をリラックスさせることができればセンスは確実に鍛えることは可能です。

ただ、この条件を満たしているトレーニングが野球の練習法にはほとんど存在していないのが現状です。技術練習は高度化するのに、センスは本人次第では、元から打撃にセンスがある選手しか上手くなりません。

そこで私はこれらの条件を元にセンスを鍛えるトレーニング、その名も「センストレーニング」を考案しました。これまで多くの選手が実戦してくれ、おかげさまでバッティングのセンスというものが少しずつ浸透しているなと実感しております。

重要なのでもう一度言いますが、重心感知能力を鍛える事と身体の奥をリラックスさせる事は誰でも後天的にトレーニングが可能であり、すでに専用のトレーニングも存在します。
チームの技術練習を一生懸命に努力しているが中々バッティングが上手くならないという方はぜひ、センストレーニングをお試しください!

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