女子のための0から始めるバッティング上達法

女子プロ野球は今年でリーグ発足3年目ですが、こうして明確な目標ができたいま、プロを目指して野球を始める親子もいらっしゃるのではないでしょうか?サッカーほどではないにしても全体的にみたら女子の野球人口も増えてきているようです。女子プロ野球選手のプレーをみる限り、プロになるには細かい技術よりもセンスが必要になりそうですね。

というのも、最低限の技術は当然必要ですが、それ以上にプレーをしていて「センスを感じるか」という部分を重要視しているようです。

今回は女子野球をテーマに、バッティングにセンスを感じるまでには、どういう流れで上達させるのが効率的なのかを解説していきます。ぜひ参考にしてください。

素振りは目的を分けること

まずは基本の素振りから。私はこの素振りという練習には「技術」と「センス」の2つのやり方があると思っています。一般的に素振りをすることは技術的なバッティングフォームを練習するのに最適といわれています。まずはチームで教わる基本的な教えに従って、しっかりスイングできるまで1つ1つフォームをチェックしながら行うといいでしょう。

これに対して、センスを上げる素振りというのはバッティングフォーム的な部分、言い換えれば「どうスイングするか?」という部分にはフォーカスしません。私は「道具の扱い方」と呼称していますが、バットの重みをどう感じているか?という部分を徹底的に求めていくという方法です。

手を柔らかくすること

バットの重み(芯)を感じるには、道具と自分との関係を変える必要があります。「力み」というのは繊細な感覚や意識を失いやすく、リラックスしたほうが物事は上手くいくというのは、あらゆることに共通していえますがバッティングでも同じです。

最も気を付けるべきポイントは手ですね。道具を持つ手が反発し合っていては上手く力は伝わりません。センスのいいバッターは力みなく握りつつ、手の中でグリップがズレない握り方が例外なくできています。ギュッと強く握ればグリップはズレないというと実はそうでもなく、強く握ると逆に手には隙間ができやすくなりフィッティングが上手くいきません。

私は無料動画でスライムのような手が理想的と表現しましたが、実際には赤ちゃんの手がイメージしやすいかと思います。それくらい手が柔らかければ密着感が生まれ、バットに力が上手く伝わるでしょう。しかし、手は生まれてから現在まで日常的にストレスをかけ酷使していますから、大人になるにつれ固くなります。普段から意識して手を柔らかく保つ努力が必要ですね。

狙って芯に当てる

ある程度練習に慣れてくると、打撃練習をする機会が増えてくると思います。最初は技術が全くないとボールがバットに中々当たらずに苦労するかと思います。ですが、これは根気が必要ですよ。どうしても野球をやる上で技術アップは必要になりますからね。そして技術練習のみではなく、同じようにセンスをバランスよく鍛えるのが私のオススメです。

チーム練習を真面目に行っていれば、ある程度スイングできバットにもボールが当たってきます。そこで大事なのは「ボールをよく見ろ」という指導ではなく「バットの重いところを感じろ」という指導に徹すること。芯が無意識に身体でわかってくるとバットの扱い方が優れてきますから、結果的に無理のないスイングになったり、感じている重い部分(芯)に当たるようにもなってきます。この段階には、すぐに到達してもらいたいですね。打撃の面白さは、やはり良い当たりができてこそですからね。

女子野球をアイドル化してはいけない

女子プロ野球選手のバッティングで求められるスタイルは、コツコツ当ててゴロを転がすというよりも、しっかり振り抜いてクリーンヒットが打てる打撃スタイルでしょう。これは戦力的にもそうですが、ビジネス面でも当然同じことがいえます。やはりプロである以上、お金を払うコアな層のお客さんが評価するのは「野球自体のパフォーマンス」ですし、顔や容姿ではありません。

仮にプロ選手をアイドル化した場合、間違いなくリーグは消滅するでしょう。これは断言できます。野球でお金をもらう以上、プレーが一流でなければ観戦している側も何の魅力も感じません。世界のメジャーなスポーツの一流選手は、調子を少しでも落とすと痛烈にバッシングされ、メディアでもひどい扱い方をされますが、競技者レベルを高めるには当然パフォーマンスが評価の対象になるわけです。

センスを感じるバッティングを身に付けろ

そういう意味でも少年野球の指導では、コツコツ当ててゴロを転がすという小手先のテクニックに頼った残念なスイングは不要でしょう。「能力を制限するような指導」はすべきではありません。代表的なのが「フライはダメ、転がさなきゃダメ」、試合ではチームの戦術でそういう場面があるかもしれませんが、子供の内からそんなに小さくまとまった器用な選手は必要ないかと、私は思っています。

というのも、中学、高校と野球を続けていった場合、苦労するんですよ。そういう小手先のテクニックに頼った打撃スタイルが身についていると。どうしても「センスを感じられないバッティング」になってしまいますからね。小学生の内は多少プレーに粗さがあっても本質力を鍛え、「センスを感じるバッティングをしっかり身に付けるべき」です。中学、高校と続ければいやでも細かい技術を練習しますから。

気持ちよく遠くへ飛ばすこと

話が逸れましたが、ここでまとめます。まずは手を柔らかくすること。バットと手の関係が反発するようなら何をやってもダメです。手とグリップが密着し、隙間の無い握りを常に求めてください。素振りでいくら振っても手にマメができないように、しっかり隙間なくフィッティングしているのがベストです。そして、バットの重みを感じること。バットの扱い方が良くなれば、無理なスイングはしなくなりますし、芯に当たるようにもなってきます。

そして最後に、両の肩甲胸郭関節(肩甲骨と肋骨の間)からスイングすることを覚える。腕主導でスイングさせない。大きく振るということは腕のリーチを目一杯利用するという意味ではなく、身体の奥を使ってバットを振っていくという意味です。ここは間違えないでください。これら3つを徹底すればプロにグンと近づくでしょう。ぜひこの3つの流れをお試しください。具体的な方法はセンストレーニングを参考にしていただけると幸いです。

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