バッティングは努力する方向性を定めることが難しい

前回はどうスイングするかというバッティング理論は必要が無い。どういう状態でスイングしているかという理論が今後は注目されてくるというお話しをしました。しかし、指導者サイドはまだしも、部活動でたったの3年間しかトレーニング期間が無い選手サイドとしては、この事実は大変困難です。実際に、部活動の野球というのは元からある程度、センスの良い動きをしている選手しか上手くなりません。

たった3年で身につけられる技術力というのはたかが知れています。ですから、たとえ科学的に正しと証明されている、どうスイングするかという理論であっても、それをセンスのある選手同様に緊張する試合中で実際に行うというのは別の話ということですね。

センスの無い選手が効率よく上達するには?

では、センスの無い選手は何をやればいいのか?どうスイングするのかにフォーカスせず、石川がいう「ただ相手を打つということ」のように強いメンタルを持っていれば打てるのか?ここが非常に重要になってくるんですよ。とうぜん、相手を打つという意思だけでは打てるはずがありません。何度も言っているように、バッティングが上手くなるには技術力とセンスをバランスよく鍛えなくてはいけないからです。

そうすると、センスの無い選手は何をどうやっていいのかわからなくなるんです。とうぜん、真面目な選手なら技術練習をとことん追求するでしょう。場合によっては筋力トレーニングも本格的に導入するかもしれません。ですが、これをやってしまうとセンスのある選手に追いつくことは出来ません。じゃ効率よく上手くなって試合で活躍するにはどうするか?先ほど申し上げた「何をどうやっていいのかを明確にし努力する方向性を示す事」が必要なわけです。

努力する方向性を明確にする

たとえば、受験勉強で連日苦しみながら必死に追い込んで試験当日、もうこれ以上は無理、わからないと諦めてしまい受験に失敗しました、しかし、その試験はあと1点で合格だったらどうでしょうか?試験はリアルタイムで点数が表示されるわけではありませんから当然そんな事実を知る由もなく諦めますが、もしあと1点で合格という事実を知ることができたら、誰でも必死になって時間ぎりぎりまでがんばるはずです。

こういう意識の強さで次の一歩は明らかに違ってきます。バッティングも同じように「努力する方向性を明確に示す事によって、試合での活躍度が変わってくる」ということ。

センスアップ専門家が出した1つの答え

そこで私が示した1つの答えが「技術依存から抜け出すこと」それと同時に「センスのある身体を創り上げること」です。とはいえ、これら抽象的なセンスの領域をいくら唱えたところで、皆さんが興味を持ってくれるわけはありません。そこで私も具体的な理論を示してセンスのある選手のメカニズムを解説していったんです。その上で、どうスイングするのかという理論は必要ない、と。

つまり、一流のプロのパフォーマンスやプロ顔負けのプレーを軽々とやってのける高校生のメカニズムは、こうなっているんだということを明らかにして、技術とセンスのバランスを常に考え、私が考案したセンストレーニングを行えば、後天的にセンスを上げることは可能であり、試合で活躍する機会が今より確実に増えるということを断言したんですね。

それが、今現在の状況です。実際に指導していても、選手の動きが良くなって試合で大活躍したという例もたくさんありますし、DVDをみてトレーニングを実践してくれた方からも、明らかに変わったという報告も受けました。ただ、100%の人間が成功しているわけではないんですよ。どうしても、センスアップ出来ない選手がいます。

理論を提示しないと理解しようとしない!?

それが、技術的なパターン化された指導や練習、矯正されているような動きに慣れすぎているという選手。簡単に言えば、「どうスイングするか?」という理論を提示してあげないとスイングできない選手です。動きをある程度矯正させないと理解しようとしない状態になっているので、どうしても独創性とは対極に位置してしまう。

私の最終的な目標は「全ての選手が効率よく上達する方法」にたどり着く事ですが、残念がら全体の数パーセントしか到達できていないでしょう。もっと根本的に変えていかないと、「どうスイングするか?」を提示してくれないとスイングしようとしない選手は変えられないんですね。たとえば、県野球連盟などの組織規模で上達のメカニズムを共有して、独創性をつぶさないようにするとか、そういったスケールの話です。それを学童野球の内から行うというのがベストですね。

センスはどうにでもなる!!絶対に上手くなるという意識を持つ

とはいえ、部活動で野球という競技を行っているならば、秋、春、夏と決められた期間に照準を合わせて練習しなければいけません。そうすると悠長に独創性を・・・なんて言っていられない。前回のゆとり教育の失敗例と同じように指導者側はどっちかを求められるわけです。

  • 1.ある程度矯正して本質へ辿り着かせる
  • 2.我慢してあくまでも独創性を重視する

部活で行っている以上、とうぜん1でしょう。結果を求められるグランドレベルでは時間との闘いですからね。ただ、教育論からすると野球は生涯上達というのが理想ですので人生とういうスパンで考えれば、2が正解です。

この問題はチームカラーが優先されそうですが、私はこの部分に対してより効率的な方法を模索している段階です。
どちらにせよ「センスを鍛えること」
「センスは絶対に上がるんだという意思を持つこと」
それから指導サイドは「努力する方向性を明確に示すこと」
これら3つの要素が必要になってくるでしょう。まだまだ、完璧には程遠いですが、私も日々進化し続けますので、今後も皆さんのお役にたてる情報を少しでも多く提供していきたいと思います。

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