良いスイングは打球が飛ばない-野球選手の体重増加の秘密

プロ野球のキャンプも始まりいよいよって感じですね。今年も話題の選手がたくさんいますが、そんな中でも異色を放つのが 日本ハムのドラフト7位、ソフトボール出身の大嶋選手。昨日の紅白戦、プロ初打席で初本塁打を放ちましたね。 今日もしっかり打ったようで今後も注目されそうです。さて、今回のテーマは そんな大嶋選手を参考に「良いスイング」をすると打球は意外と飛ばないという事を解説していきます。

私は以前から、重い道具を軽く扱う方法が 「正しいバットの扱い方」です。と色々な所でお話してきました。

いわゆる「バット中心操」という理論ですね。これはバットの重心を動かさずに 支点となる手を積極的に動かす動きで、 バットの重心を中心に自分が動いてあげるという感じです。自分に返ってくるエネルギーが極端に少ないので 動き出しの早さが得られる方法で、バッティングという対人競技では 有利になるということでした。

バットの扱い方の解説図

これとは対照的に 重い道具を重く扱う方法があります。いわゆる「自中操」という理論です。

自分の手を固定支点にして ヘッド(重心)を積極的に動かしていく動きで 自分はその場でバットを動かすという感じです。バットが遠回りする動きで、自分に返ってくるエネルギーが極端に大きく 加速に時間がかかってしまいます。手元で獲物が変化するバッティングと いう競技ではどうしても不利になってしまいます。

それぞれのタイプのメリットとデメリット

私は初期のころ頻繁に、この2つの理論を使用していましたが 混乱を防ぐために「バット中心操」が正しい扱い方というように 統一させていただきました。しかし、 この「バット中心操」と「自中操」はそれぞれメリットがあります。色々ありますが今回はエネルギーという面をお話します。

まず、アクシスラボで「正しい扱い方」と位置づけている バット中心操ですが、これは重心を動かさないようにグリップを 投手方向へ動かしていく動作ですね。

運動量が少なく自分に返ってくるエネルギーが少ない結果 バットを軽く扱えるのがメリットです。動き出しに時間がかからなければ ボールを見極める余裕が出るので打率が上がるという構造です。ここで注目すべきところは、運動量が少ないという点ですね。 加速に時間を要しない分、エネルギーも少ないということ。 手元までボールを見極められるが、打球は飛ばない…。正に諸刃の剣です。

逆に、アクシスラボではおススメしていないのが「自中操」です。 自分を固定してバットのヘッドをぶん回すように操作する動きです。運動量が多いので自分に返ってくるエネルギーが大きい結果 バットが重く感じ、身体の小さな選手はバットに振り回されてしまいます。

最終的に得られるエネルギーは圧倒的にこっちのおススメしていない 自中操ですが、加速に時間がかかりすぎるのでボールを見極める余裕が 無く、打球は飛ぶが打率は上がってこないという構造です。

つまり、打率をとるかホームランをとるかということですね。

プロのスイングはデメリットを克服できる

しかし、プロ野球選手はここが違うんですよ! ホームランを打つにも前者の「バット中心操」でスイングするんです。エネルギーが足りない、バットを軽く扱い、動き出しの圧倒的な 早さを体現する…。じゃなぜ打球が飛ぶのか?それは…強大なエネルギーを別の部分から生み出すんですよ。

そうです。自分の身体の中からです。代表的なのが肋骨や肩甲骨、下半身でいうと股関節周辺のハムストリングス。 こういった部分の柔らかいズレによってエネルギーを出力するんですね。それから手っ取り早いのは体重移動。

エネルギーが足りないなら 身体の移動エネルギーをボールにぶつける。 体重移動でボールの軌道が多少ブレても、バット中心操なら 見極める余裕が自中操とは、まったく違うから遅れても間に合うんです。野球選手が体重増加にこだわるのは正にここですね。

少ない体重移動でも、体重そのものを増やせば エネルギーは大きくなりますから…と、いろいろ書いてしまいましたが混乱させてしまいましたね(笑)

何が言いたいかというと

  • バット中心操は打球は飛びません
  • 動き出しの早さは打率を左右します
  • プロは足りないエネルギーを自ら生み出し補っています

です。

打率2割そこそこでいいなら 全球自中操でホームラン狙いもいいかと思います。ですが、一流の選手は、 結局は我々の想像の遥か上を行くということをお忘れなく!私は野球技術の評価が全く出来ませんので 大嶋選手の野球技術がどれほどなのかわかりませんが こういったセンスの面のみで語れば “良いスイング”と“大きな身体”を持っているという事はいえますね。個人的にぜひ活躍してもらいたい選手の一人です。

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