バッティングは 脇を絞めて打ったほうが打球が飛ぶ??「絞め」と「引き」の使い分けと考え方

メールNo.106 配信日2016/04/01

前回の告知通り、今回からシリーズをお届けします。

1つ目は投手側の手腕部の動き、右打者ですと左腕の動きですね。
よく打撃指導で使われている「脇を絞めて打ちなさい」ってシーンです。

新規ユーザーの人が増えたのでおさらいを
こちらのページでまずは動作確認
効率良くバットをスイングするセンスアップ6つの要素

センストレ導入で成功・失敗するタイプとは?

動作をカテゴライズするのは好きではないですが
センスアップではこの部分で、引くように捌く動作を提唱していました。

引きのメリットは、脇を締めこむとインコースの厳しいボールが来た場合
バットと腕のリーチが邪魔になり、スムーズにヘッドが出てこないので
引くことにより肋骨と肩甲骨が連動して「懐を深くつくる」スイングができるという感じ。

で、その動作をつくるためのセンストレも公開してましたが
やはり思うようにバッティングがうまくいかない人もいます。

これはセンストレ全般にもいえるのですが、
導入して成功する人としない人では、主に以下の2タイプにわかれます。

「すぐに打撃フォームに絡めて形を真似るタイプ」
「【自由な動きを補助する体操】ととらえるタイプ」

「脇の絞め」と「引き」を選手へ指導する難しさ

「センスは技術と切り離して考えたほうが成功する」と
私は活動初期から言い続けてきましたので
後者のタイプを意識して練習する人が多いのですが

だがしかし…やはり一定数はいるわけです。前者のタイプが。

前者のタイプの人もそうですし
今回のテーマである「引きの形」だけをみて良し悪しを判断した人達も
たぶんこう言うはず・・・『引きじゃ外角は打てない』と

そりゃそうだ。

むしろ外角どころか脇を絞めて打った場合と
引いた場合では、打球の威力が段違いに感じると思います。

冒頭でもいいましたが私はカテゴライズが好きではありません。
野球の試合は常に流動的で、
いつ何時高難度な動作を強いられる場面に出くわすかわからないため
できるだけ「この場合はこう」というような、動作自体を拘束するような決めつけはしたくないんですよ。

ただ、そういった誤った解釈で練習していると
自分のスイングを見失うリスクも高いため、ここが学生への指導で難しいところでもあります。

なので、前者の形を真似ちゃったタイプの人へ
あえていうなら

  • 脇を絞めて払う一般的なスイング動作を使ったほうが飛距離が出る
  • インコースの厳しいボールは引きの動作が必須になる
  • 格下の投手は脇を絞めて、各上の投手は引きも必要になる打席が増える

こんな感じでイメージしてもらえばいいかと。

打ち取られにくい打者を目指すならハイブリッド型がお勧め

もっと、極端にいってしまえば
真ん中からアウトコースは脇を絞めて打ったほうがいい。
真ん中からインコースは引きを使ったほうが引っ張ってもファールになりにくい。

結論をいうと・・・
そう、隙の無い打者を目指すならどっちもできなきゃだめってことです。
しかも、それを状況に応じて無意識に自分のフォーム内で発動しなきゃ試合では使い物にならない。
いちいち考えてたらそれこそフォームを演じることが目的になってしまい、
試合で活躍するどころじゃなくなりますからね。

動作の難度だと、やはりというかとうぜん難しいのは引きの動き。

これは肘や肩を使ってというよりも、
肋骨や肩甲骨の柔らかさが直接的に影響してくるので
それらが極端に硬い人はどんなに引きの形を真似いしても、真に「懐の広いスイング」はできない

もちろんインコースの厳しいボールが来る前に
『甘い球を確実に仕留めれば引きなんて関係ねぇぜ』って打撃スタイルも戦術的にはありでしょう。

打率も上げつつ、長打も打ちたいって贅沢な人は
脇の絞めと引き動作の両立は必須ですが
打率はそこそこでとにかくホームランが打ちたいって人は
脇を絞めて払ったほうが飛びますし、小難しいことを練習する必要もないです。

さながら、ゴルフのドライバーで飛距離を伸ばそうとするときのような
(右打者の場合)左脇にタオルを挟んで
右肩甲骨でボールを押し込むってくらい極端でもおkでしょう。

忘れてはいけないのは、
脇の絞めも、引きも、自分の打撃フォーム自体をモデルチェンジするってことではなく
とっさの時に「懐の広いスイング」や「飛ばすためのスイング」ができるよう
肋骨や肩甲骨の柔らかさを普段からトレーニングしておきましょうってことが重要なので

そこだけは必ず押さえておいてください。

【参考動画】ジャイアンツ時代の松井選手のホームラン
(※メルマガ限定リンク)

今回の話を踏まえて、
次回は『打撃スタイルによっては引きは必要じゃないなら、自分はどっちでいけばいいんだ?』って部分を解説していきたいと思います。

詳細はこちら

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