打席で上手く脱力してタイミングを合わせるためには?

体重移動はある程度のコツを掴むまでは非常に難しく感じるかもしれません。でも、しっかり理解して意識しながらトレーニングしていると自然と出来てきますよ!今回は体重移動のシーンで独特な動きをみせるバッティングで、非常に参考になる動画をご紹介します。

自分の中でしっくりこなくて、タイミングが合わないで悩んでいる方はぜひ参考にしてください。

個人的に気に入った野球動画Vo.16

今回のテーマである体重移動で、ぜひ皆さんに知っていただきたいバッターがいます。

私が小学生の頃「マシンガン打線」という言葉が流行ったんですが、(学生選手は知らないかな?)これは、当時の横浜ベイスターズの強力打線の愛称です。(イメージしにくいかもしれませんが、横浜にも強い時代があったんです)

権藤監督率いるマシンガン打線は、送りバントが原則禁止されており、すべて打者と走者のセンスに任せるという、従来のセオリーを無視した珍しいものでした。それで、いま現在のアマチュア界の打高投低の基盤を作ったであろうこの打線が、当時小学生の私には凄い衝撃的で横浜戦はテレビにくいつきながらみていた記憶があります。

そんな強力打線の中でも、ひときわ威光を放つバッティングセンスをしていたのが、鈴木尚典選手です。

絶対に参考にしておきたい軸足の使い方

凄い良いバッティングですよね。広島カープの前田選手も静止しない『ゆらー、ゆらー』っとした体軸の使い方をするのですが、98年前後の鈴木尚典選手の動きもかなり独特です。『イチ、ニッ、サン』でバットを振るという概念が当てはまらないというか『いつどのタイミングでも捌けますが何か?』くらいの余裕を感じますw

ステップ足が着地してからの粘りというか、いくつもの“間”を作り出している辺りも、変化球とインコース攻めを苦にしなかった理由だと思うんですが、これを真似しようとするとなると並大抵の努力では無理でしょう。

踏ん張ってしまう動きと軽やかなサイドステップ

たとえば、運動ならなんでも良いのですが…みなさんは反復横とびって知ってますよね?学校のスポーツテストでよくやるやつです。

反復横とびの例

これの難しいところって重心のコントロールがハッキリと問われてしまうところだと思うんです。どういう事かというと、反復横とびって図でいうABCと右に移動するときにサイドステップを行っていきますよね。それでCからBに切り返しのシーンで、大きく分けると2つの運動タイプに分かれるんです。

  • 右脚の側面の筋肉で固めるようにブロックするタイプ
  • 右脚の内側の筋肉を使って地面を踏み込むタイプ

前者が『動きがどんくさいね』といわれ、後者が『動きが軽いね』といわれる運動ですw

いわゆる、その場に居着く動きが難しいわけですね。動作的には一瞬でも、完全に止まって、重心を安定させてからじゃないと逆方向へ移動できないというメカニズムが前者です。

こういった身体の選手だと、なるべく早く逆方向へサイドステップしたいのに、切り返しの時に腰から脚の外側の筋肉を使って思いっきり踏ん張らないと、動きの勢いを殺せない→重心が安定しない→遅いという悪循環に陥るわけです。

イメージは水が流れるようにがポイント

後者のタイプは、逆に内側の筋肉を使って体軸の移動をサポートするように動きます。これも文章ではイメージしづらいですが、A→B→Cと右へ移動するときに、常に意識が1つ前へ先行している状態という感じです。B→C→Bのシーンでいえば、右に行ったときにはすでに左に行っている…後から脚の内側の筋肉を使って踵を踏み込み、体軸を移動させるといった流れです。

うちわを扇ぐ運動

身体全体の運動で考えると難しいですから、“うちわ”はどうでしょうか?右に扇いだときにはすでに左へ…左に扇いだときにはすでに右へ。こういう動きが出来てくると『イチ・ニ、イチ・ニ』というリズムが消えてくるはずです。

たとえ、速く扇いでも遅く扇いでも、です。上手くできない人は、水が流れるようなイメージで扇いでみると切れ目が無くなって上手くできます。

バッティングでこの動きをマスターするには?

これをバッティングの体重移動に置き換えると本当にわかりやすいですよ。『あっ、軸足の外側で踏ん張ってる』って気づきますからw

反復横とびが上手い選手は、内転筋を上手く使ってゆらーっと独特な体重移動ができるかもしれませんね。

だからといって反復横とびを練習に取り入れれば、鈴木尚典選手のような独特なタイミングの取り方ができるかといったら…まぁ無理でしょう。手順をいえば、軸足の使い方を外から内に改善して、踵で踏み込む体重移動を創り上げるという感じですが、半端な努力では『ゆらーっ』と体軸をコントロールすることは出来ませんからね。

もちろん不可能という事ではないので、我こそはという方は、チャレンジしてみてください。

このトレーニングでグランド整備を行い、これまでに解説したポイントを押さえながら、脚の外側へ乗らないように徹底して意識すると、バッティングでの体重移動が上手くできますので、ぜひ試してみてください。

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