片手でスイングするときはバランスを考えて行うのが一番!!

引手の動きのコツは脇を締めこまず、開かない。この絶妙なバランスが大切です。このブログでも以前片手でのティーバッティングを行う有効性について記事にしましたが、日々の練習で引手のバランスを確認する方法は片手でのティーバッティングが一番いいでしょう。なるべく小手先で操作できない状況を作り出したいので、使用するバットは片手専用の軽くて短いものよりも重い方が適しています。

ボールをトスするコースは低めが行いやすいですよ。というのもバットの構造上、小手先で操作しないように力を抜いてスイングすると、ヘッドが後方へ残りやすくなり自然とバットの重心が真下へ下がるからです。

このバットスイングの始動シーンで脇が開いてしまうと、バットの角度が悪くなりボールが当たらないバッティングになってしまいますので気を付けてください。かといって、逆に締めこんでしまうと手首を無理に返す動きや固定的な支点を誘発してしまい、小学生はケガをする危険性もありますので注意が必要です。

意識するのは肘や上腕ではなく肩甲骨である

脇を締めこまずに、開きすぎない…、この矛盾を解決するのが肩甲胸郭関節のスムーズな支点の移動ですね。

肩甲骨と肋骨の間、つまり内側です。この部分からバットをスイングするように行うと上手く片手のティーバッティングが出来ます。重いバットを使った方が良いと言ったのは、前腕や肘での操作感を無くさない限り、肩甲骨で振るという動きは生まれてこないからです。

自分が思っている以上に肘や前腕の力、いわゆる腕力が無意識に働いてしまうため、はじめの内は肩関節から動かすのも難しいと思います。そういう場合は肩甲骨や肘を揺すって意識させながら行うと良いでしょう。柔らかく揺すってザーッと肩を落とすようにスイングすると良い感じの動きが出来ます。

青木宣親選手の片手ティーバッティング

動画は青木選手の片手でのティーバッティングですが、実に見事なスイングですね。

肘を固定して無理にリストを返すのではなく、肩甲骨からスイングしていればスッと自動で落とせるということ。小学生はぜひ参考にしたい動きです。両手で振っていてもこの動きは顕著に現れていて、スムーズに体幹主導でのスイングが出来ているため、インコースに余裕を持って対処できています。

最短距離でバットを出してインサイドアウト…っていうのはカンタンですが、やはり脇を締めて肘を固定し手首を返す動きでは本当に厳しいコースにズバッと投げられたら対応できません。コンパクトに振っているにも拘らず、インコースに弱い選手は青木選手の片手ティーバッティングの動きを参考にして脇の適切なバランスを調整してみてください。

体の軸を意識して上半身のバランスを整える

引手の練習を集中して行うと、意識の比率が一時的に変わりますので違和感というか左右のバランスが崩れやすくなります。バッティングはバランスを最重要視したいと思っているので、私はよくバットを2本使った素振りやティーバッティングを教えています。

グランドで片手スイングを行っていると、つい熱中しすぎて細かい動きや腕の位置、角度などを考えてしまいがちです。そうなってしまうと知らずの内に悪い方向へと傾いてしまい、上達のための練習が逆に効率の悪い練習へと変わってしまいます。

こういった傾向は真面目なタイプの選手に多いので、指導者の方は注意してください。頭で考えるのではなく運動の中心となっている体の軸を意識して柔らかく上半身が使えるようにさせるのがコツ。お勧めが上記の2本のバットでスイングする練習です。

もちろん、片手のスイングはそれ単体での練習として非常に有効ですが、両腕で行う時は左右の使い方を上手くリンクさせなけれいけませんので、非常に動きが複雑になります。なので、ここはあえてシンプルに教えることが良いでしょう。

小学生の選手がこういった練習を行う場合は、教える側が動きの本質をしっかり見極め狙った効果を100%出せるように、さらに選手に混乱を与えず良い動作を上手く引き出せるよう指導したいですね。

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