試合前の練習中の選手に注目すると…

学生の皆さんは夏休みが終わりですね。 新人戦がどんどん迫ってきて かなり焦っている方もいらっしゃるのではないでしょうか?自分のスイングができるように準備をしておきたいところです。さて、今回のテーマは予定通り甲子園大会の動作解析なんですが、 基本的な部分は皆さんが実際にご自分の目で確認し、体感してほしいので ○○選手のここが凄いということはしません。

ヤフーニュースで甲子園大会の記事を検索して 写真ありの記事のみ流しみていくと、かなり面白い画像があると思います。 ご自分で確かめてください。

バッティングの基本は…

  • バットの振り出しで芯を中心に自分の身体が動いているか?
  • 脇は締めこんでいないか?
  • 投手側の肘の引きはどれほど上手く抜けているか?
  • 捕手側の肩甲部はどれだけ前へせり出せているか?
  • 骨盤前傾による体軸の操作はどれくらい上手か?

こんな感じですね。

それで、私が今回皆さんに解説するのは 練習中の選手の動きです。甲子園練習でのシート打撃は非常に参考になります。 練習は試合と違ってプレッシャーが無い中で行いますから 身体1つ1つのパーツが非常によく動いて、思いっきりのいいプレーや信じられないような高度な動作がたびたび起こるんですね。

これは高校生に限った話ではなく誰でも共通しているんですが。試合中では捕手側の肩甲骨、つまり突きや押し手側の肩甲部が前へ丸っきりせり出せずに、脇を締めこんだ非力でコンパクトな スイングになってしまうのですが、練習中では自分の身体の近くを強烈に突いていく…。こういった本番と練習での差が少ない選手はやはり安定的に結果を残してきますよね。逆にこの差が多い選手は思うようにプレーできない場合があるでしょう。

いわゆる本番に強いというやつです。ただこれはいくつも要因があって代表的なのが環境。

どんなに素晴らしい能力を持った選手が9人集まっても それを殺してしまうチームの環境だった場合、やはり委縮してしまい本来の10%も実力が発揮できないでしょう。そして、もうひとつ忘れてはいけないのがセンスを上げる&調整する方法を知っているかどうかということ。つまり、簡単な話「試合中にリラックスできる方法」を知っているかどうか?またその方法を普段から日常的に行っているかどうか?これが非常に重要になってきます。

先天的にセンスがある選手はスランプに陥ると中々抜け出せないんですよ。 なぜか?そのセンスがどういったメカニズムなのか?どうやったら戻るのか? これが本人はもとい、指導者も知らない場合がほとんどだからです。

しかし、後天的にセンストレでセンスアップ&調整を行っている選手は 何がダメなのか?何が足りないのか?が自分で把握できているので 無駄に焦る事はなくなるんです。無い物は無い、できない事はできないわけですからね。 こういった意識が上達の早さへと繋がったりもするんですよ。

それから、もしプロ野球の試合を生で観戦しに行く機会があるなら 私がお勧めするのは「試合前の練習」です。 じっくり選手の動きを観察してきてください。 アップ中は動き自体も速くないので、 ものすごく身体が柔らかくしなやかに伸び伸びと動いているのが わかると思います。

というわけで、いろいろ解説してきましたが 今年の出場チームは非常に、この試合と練習の差が少ないなぁと…、 固めてガチガチなスパルタ指導ではいよいよ勝ち上がれない時代になったなと、 そう感じましたというお話でした(笑)今年の甲子園大会は 監督・チームスタッフの【環境】”創り”が 例年と比べ選手とフィットしていたのかもしれませんね。

次回は光星学院の例からこの【環境】についてと 技術指導のみの指導体系の限界と方向性についてお話ししたいと思います。P.S. 静止画をどんどんみて、甲子園球児のセンスを参考にしてくださいね!

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