一撃で試合の流れを変える能力に必要な要素とは?

本日行われたワールドシリーズカージナルス対レンジャーズの第6戦は本当にすごい試合でしたね。観ていないぞという方は、MLB公式サイトでハイライト動画が配信されていますからぜひご覧ください。両チームとも非常に粘りのあるチームで「簡単には負けない」という気が非常に強く感じました。このような試合展開で、やはり長打が打てるというのは相手投手からすると嫌な感じがしますよね。

さらに、こういった状況ですと互いに後がありませんから、カットボールのような微変化の球でも、軸を粘り強く前傾しながら喰らいついていく姿勢が多く見受けられ、打者の本気度を感じました。

  • コンセントレーション
  • モチベーション
  • リラクゼーション

シーズンを通してこれらを高レベルで維持するのは至難の業ですが、短期決戦というのは試合環境がそうさせてくれますから観ている側は本当に面白いですね。

さて、今回はそんな一撃で試合の流れを変えてしまう「長打」という能力を、簡単に体験してみる方法をご紹介します。皆さんは打球を遠くへ飛ばすためにはどんな事が必要だと思いますか?筋力アップ?スイングの効率化?下半身強化?そうですね。何より物理量が足らなければボールは遠くへ飛びませんよね?

ですが、センスのある強打者というのはもっと本質的な能力があって、そこが面白いんですよ。何だと思いますか?

実は意識なんです。

ボールを遠くへ飛ばすためには、その到達地点にまでしっかり意識が届いている必要があるんです。たとえばピッチングのコントロール。相手が構えた所に投げる練習を毎日している人間なら、3m先ならストライクは入る。じゃ9mは?15mは?18mは?エネルギー的には18m届くはずなのに、マウンドに立つと、えらく遠く感じてしまいコントロールできなくなる…。これは本質的には、意識が途中で途切れるんです。

ゴルフをやっているお父さん方ならイメージできると思いますが、プロゴルファーというのは目標の到達地点へハッキリと意識が届いていることがわかると思います。適当に打ってたら、あんなに都合よくホールインワンは生まれませんからね。

こういった意識を利用して練習するんですよ。

たとえば、3m先に選手を立たせて、ストバス(動画ページ参照)で、押し手側を中心に意識して、ボールをバットに乗せるようなイメージを持ち、相手にふわりと放物線を描きながらボールを優しく与えるように打つんです。それを5m、10m、25m、50m…そうやって意識をしっかり目標地点と繋ぐことを練習していれば、遠くへ飛ばすセンスというのは自然と身に付きます。

私が選手へ指導するときはこういった目標地点へ意識を届かせる練習を行ったりするんですね。そうすると、どんな選手でも必ず現在より遠くへ飛ぶんです(笑)もちろんエネルギーが足りなければホームランは打てませんが、今の自分のベストだと思っていた打球よりは明らかに遠くへ飛びます。

こういった能力は、プロの打者がよくいう『ボールを乗せて運ぶ』のメカニズムですね。小学生のうちから、内野の範囲内までの意識でバッティングしていると高校生になってエネルギー的には十分足りているのに、ヒットが打てない…となってしまいますから気を付けたいところです。

詳細はこちら

サブコンテンツ

CLOSE
CLOSE