バッティングでしっかり股関節に重心を置くためのコツ

私は中学生の頃バッティングで股関節に乗せるというキーワードをはじめて知りました。当時はこの乗せるという指導内容が非常に曖昧で、具体的にどういう状態なのか?それを行うにはアップ時の柔軟だけやってれば出来るようになるのか?など、全く顧問の先生のいう事を信じずに日々疑問を抱きながら練習していました。 いまでは、股関節に重心を乗せるという意味も方法もハッキリしているので、当時の自分に上手に教えられるかなぁ、なんて思ってたりもしますw

そこで、今回はこれは学生の内にちょっとやっておいた方がいいのではというポイントをご紹介します。

野球で下半身が重要な役割を担っているという漠然とした指導は、ほとんどの方が一度は耳にしたことがあるかと思います。さらにこれに対して当時の私のように「じゃ具体的にはどういう事ですか?」「どうしたら股間節に乗せられるんですか?」なんて疑問に持っている方も少なくないはず。

返ってくる答えも「打席内でのスタンスを広く取りながら重心を低くして打つ」や「膝や腿を内側に絞ってスイングする」など、どれもこれも納得のいく答えではないですよね。

股関節と坐骨の関係とは?

なぜこんなにも多くのバッターが股関節に乗せるコツを掴めないのかというと、身体の構造上、骨を直接触れる部位ではないので意識というのが極端に薄いということが最も大きな原因でしょう。

股関節の構造

たとえ、ウォーミングアップ時に鼠径部や臀部を中心にストレッチをしても、骨を直接触れませんので、手や足と比べたらこの部分の意識というのは想像以上に厄介です。

そこでバッティングで重要になってくるのが股関節付近で最も意識しやすい坐骨。

比較的座面が硬い椅子に座れば、だれでも坐骨がぶつかるはずです。

椅子に座ってコツ(骨)を掴む

私が提供している動画の中にスナイパーショットという練習方法があります。すでにご覧になられた方もいらっしゃるかと思いますが、椅子に座ってティーバッティングを行いボールに当てるというトレーニングです。スイングの面を身体の奥で創りだし高度な上半身の動きを要求させることで、小手先のレベルスイングから1ランクも2ランクも押し上げる方法なのですが、じつは下半身のトレーニングにもなるんですよ。


坐骨で座る感覚

この練習のように脚を大きく開いて椅子に座ると仙骨の部分が垂直に立ちやすく、坐骨が座面に当たるんです。この状態だと体の軸も意識しやすく真っ直ぐ坐骨へ体重がかかるのがわかるかと思います。

「股関節に乗せるんだ」といわれても、ただ立っているだけでは体重がどこにかかっているのかも気づかない選手がほとんどではないでしょうか?そういった選手には、この練習は最高です。ゲーム性も高いですからお勧めですよ。

骨盤前傾で股関節周りを柔らかくする

試合中の打席内で椅子に座り坐骨の意識を高め、投手のボールを打つ…わけにはいきませんから、これを立って行えるようにします。

ただ最初に注意してもらいたいのは、人間の身体はガチガチに固まった部位というのは意識することが難しいということ。これは我々大人の方が感覚的にわかるかと思います。デスクワークで気づかないうちに肩こりがひどくなり、感覚がないほど固まってしまったというお父さんもいるはずです。

その状態で肩甲骨の内側や背骨と肩甲骨の間を動かしてといわれても、意識が薄すぎて上手く動かせないはずです。これと同じで野球選手が股関節周りにコリがあるとパフォーマンスは一気に下がります。


両足ともしっかり行うと意識できるようになってきます

バッティングでタイミングを上手く取るには、軸足がしっかりと安定しなければいけませんから股関節周りは常に柔らかく意識しながら練習するといいですよ。

壁を使って股関節に重心を置くポイントを探る

ある程度、股関節周りが柔らかくなってきたら壁を使って行います。

壁を使う理由は、何も支えが無い状態で、左右の股関節間を重心移動させると、9割の選手が腰、腿の側面に無駄な力が入ってしまったり、脛でグッと踏ん張ったりしてしまうからです。

軸足の膝が外に逃げるバッターは100%これに該当しますwそんな選手におススメなのがこの練習方法です。

股関節の基本ポジション

基本動作は動画の動きのそれで構いません。ただあまり体軸は深く倒さなくていいでしょう。膝の曲げすぎにも注意してください。写真のようなポジションなら非常に安心感というか坐骨を壁に押し付けているので楽に立てるかと思います。


重心を左右に移動させる

その状態から、軸足の坐骨へ意識して重心を移動させます。感覚的には軸足側のお尻を壁へ押し付ける感じでしょうか。壁からお尻が離れないように。続けて反対側の股関節へ移動させていきます。

これを何回も何回も繰り返してください。投手をイメージしながら体重移動の動作を確認するかのような作業と同じです。しつこいくらいやらないと、股関節はおろか、意識しやすいはずの坐骨ですら意識できませんからね。

補助なしで軸足に乗せてスイングしてみる

ここまでやってようやく股関節に重心を置くというのが解るかと思います。やはりただただ意識しただけでは重心のコントロールというのは難しいですからね。どうしてもタイミングが合わないとか、軸足が不安定でふわふわしたスイングになってしまうという選手は、スタンスを広く取り重心を低くして膝や腿を内側に絞ってスイング!!…する前に、坐骨の意識を高めて軸足にスッとまっすぐ乗れるように努力しましょう。

この方法はかなり使えると思いますのでぜひチャレンジしてみてくださいね。

詳細はこちら

サブコンテンツ

CLOSE
CLOSE